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EMS(電子機器の受託製造サービス)のもらたすもの

昨日の話題の続きであるが、

シャープと資本提携した鴻海(ホンハイ)精密工業は、

生産の部分を丸ごと受託するビジネスモデルを持つ。

工場まるごと提供しますと言うものだ。

アップル製品を製造しているのでも有名である。

さて、このモデルそのものについてはいうことはない。

問題視しなければならないのは、

アップルに代表されるように、製造を海外(人件費の安い)へ

すべて流出させていることにある。

現在日本もそうであるが、アメリカはさらに以前から製造業の海外移転が

進んでいた。

では何が問題なのか。

一言で言うと雇用だ。

アップルの社員数は全世界で何人いるかわからないが、

いても、10000人くらいであろう。

では、アップル製品を受託生産している鴻海精密工業の従業員数は、

100万人を超えている。

百倍の差だ。

この差はあまりにも大きい。

結論からいうと、

製造業が国内からなくなってくると、

国力が落ちる。

ここで言う国力とは、国民の所得と捕らえていただきたい。

製造業をしている私が言うのも何なのだが、

商品の付加価値はスマイルカーブと言って、

開発→設計→製造→販売→アフターサービスと言う一連の中で、


Ojo0403

製造が一番低い。

それはより安価に消費者に商品を届けるためであるが、

最も人材のスキルが要求されない分野でもあるからだ。

もちろん、製造分野においても、高いスキルの人材が求められるのだが、

工場で働く人の大半は、決められたことを決められたとおりにする人たちである。

残念ながら、高度なスキルは求められない。

それよりも、まじめに、早く、正確に、などということが、

求められるのだ。

当然、訓練もされるのであるが、その習熟に時間は掛からない。

だから、海外へ流出してしまうのであるが、

国と言う視点でそれを見ると、

「はいそうですか」というわけにはいかなくなってくるのだ。

理由は上記の説明からも明白で、

アップル社員は高額所得であるが、

10000人。

鴻海精密工業の社員は、低所得かもしれないが、

1000000人。

国としてはどちらが国力が高まるだろうか。

おそらく、アメリカでアップルが1000000人の雇用を生めば、

オバマ大統領は選挙活動をしなくても当選する。

アメリカで生産したときには、マックがいまの値段では買えないと思うが・・・。

つぎに製造業が国内からなくなってくるとサービス業に移行するのだが、

残念ながらこちらは所得の2極化を拡大する。

サービス業は、金融、証券、保険など高度な人材が求められる分野と

一般のスーパーなどのサービス分野に分かれる。

これだけで所得が2極化されることがわかる。

その結果、アメリカではウォールストリート占拠運動などが

全米で起こっている。

この現象の原因が中間層と呼ばれる人たちの減少にあるのだ。

かつてアメリカはゼネラルモータースなどの自動車産業が

その部分を担っていた。

だが今となっては、それも過ぎたことである。

私はこれが悪いとは思わない。

世界が成長していくことが大前提にあるのであるから、

中国をはじめとする新興国が豊かになることは、

結果的に先進国も豊かになる。

しかしながらそのすべてを海外へ移転してしまうことのリスクも

大きいということを知っておかなければならない。

隣人のすべてが善人であるとは限らない。

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